新卒採用で企業が求めるもの

　今日の朝日新聞に来春の新卒採用についての企業アンケートの結果およびその分析が掲載されていた。朝日新聞を取っている人は見てみるといいだろう。

　おそらく、同様のことは他のメディアや情報誌などでも繰り返されていると思うが、特に企業の人事担当の人のコメントを紹介しておこう。どういう人物を求めているか、を知ることで、自分のあり方を顧みる視点が得られる。ひいてはそれが自信にもつながるだろう。

多様な顧客ニーズを的確にくみ取り、社内を調整し、自分の考えを明確に伝える力が必要。バランス感覚とコミュニケーション能力を重視する。

　うん。大事なことが全て盛り込まれた総花的な意見だ。これは三菱電機の人事担当（もう少しハイカラな言い方で「採用グループマネージャ」とある。）の人の言葉だ。

　まとめると、

1. 顧客の考えていること、必要としていること、求めていることを的確に理解できる柔軟な観察力
2. 社内でグループ活動をするために、人との意見の調整ができること
3. ただ人の意見に従うのではなく、自分の意見を分かりやすく表現できる表現力
4. いろいろな場面で柔軟な対応が出来るバランス感覚

こういうものを必要としているのだ。このうち、かなりのものは、僕のゼミでも必要としていることだ。人の役に立つものを作る、というのは、人が何を必要としているか、しかも潜在的な必要としているかを読み取る必要があるし、ゼミではグループで共同で意見を出し合いプレゼンを作っていったりしている。自分のためではなく、人のため、という視点は、自分の趣味や自分の好き嫌いだけでものを作るのではなく、他者の視点に立ってものを作ることにつながる。

　今、就活をしている人に、これらの能力をすぐ身に付けろというのは、無理かも知れないが、面接を受けたりしていくことも一つの勉強の場と考えて、少しずつでも自分を成長させるために利用していくという姿勢が必要だろう。