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Webスタンダード [HTML・CSS]

 HTMLとCSSを組み合わせて、構造的なWebページを作ることによって、Webサイトの統一性とメンテナンスの容易さを実現する、というようなことを何度か書いた。

 それと同じ趣旨の考え方が、具体的なノウハウとともに書かれている本を見つけた。

Designing with Web Standards―XHTML+CSSを中心とした「Web標準」によるデザインの実践

Designing with Web Standards―XHTML+CSSを中心とした「Web標準」によるデザインの実践

  • 作者: ジェフリー ゼルドマン
  • 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
  • 発売日: 2004/10
  • メディア: 単行本

 まだ読み始めたばかりだが、さすがにWeb先進国のアメリカの本だけはある(もちろん、翻訳で読んでいるが。)。原書は2003年に出ている。

 本の最初に、「明日はどうなろうとも、とりあえず目先の問題を解決するというのが、今までの僕らのやり方だった。本書では、その“今建てて、料金は後払い(build-now pay-later)”という手法が、もはや非生産的であり、また不必要でもあることを説明し、先延ばしすることなく、今日の問題は今解決できることを説明する。」という言葉がある。

 この先のことを考えることなく、見た目を何とかしてしまう、というやり方は、ソフトウェアを作るときに、多くの人たちが取っている態度だ。ことはWeb制作の問題だけではない。そもそも2000年問題だってそういうことだった。等分2000年なんてこないだろうと、そのソフトを作った人たちは考えた。そこまで見通すことが出来ず、目の前の業務ソフトを、何の根拠もなく数年のスパンでしか考えずに作ってしまったのだ。

 Webページも、現在HTMLを手書きで作っている人は少ない。そして、ヴィジュアルなHTML作成ソフトは、見た目だけのために、つまり自由なレイアウトとデザインのために、HTMLのタグを使用する。作る人は、今自分がどういうタグを使って、Webページのその部分を作っているのか分からない。ただ見た目だけをデザインする。後はソフトがその見た目を実現するために、必要なタグを組み合わせる。

 しかし、HTMLのタグは基本的にはデザインのためにではなく、構造のためにある。デザインはCSSで実現すべきものである。HTMLソフトは、構造とデザインを分離しては決して作ってくれない。全ては見た目のためのみに作られている。

 それが目先の解決を優先しているということだ。しかし、そのツケは、HTMLのバージョンが上がり、より厳密になり、それにブラウザーが対応するようになったときに、払うことになる。またページ数が増え、古いページのリニューアルをしたくなったときに払うことになる。Webページは日々古びていくので、必ずツケは払わなければならなくなる。

 それを解消するのが、現状では、HTMLを構造記述のためのみに用い、デザインはCSSに任せる、という方法をとることだ。

 もちろん、構造といっても、デザインを考慮して構造を考える必要はある。ある部分を太字にしたいとしたとき、それを太字にするためのスタイルを定義することになる。しかし、それは「太字」にしたいというスタイルではなく、ある意味があることを示すクラスを考え、そのクラスに対して太字というデザインを割り当てることになる。だから、構造を考えるときに、その単位はデザインを考慮して切り分ける必要があるのである。

 まあ、抽象的な方針はこんなところでいいとして、では具体的にどういうタグを用い、どういうスタイルを用いたらいいのか、またWebページのどういうところに注意をはらったらいいか、というノウハウについては、自分で考えるよりも、既に豊かな経験を踏まえた本やサイトを参考にするのがいいだろう。


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