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新しく大学生になる君に [ゼミ・教育]

 昨年もこの同じ時期に、「新大学生へ」という記事を書きました。受験を終え、これからの新しい学びの場に胸を躍らせている新入生に、大学四年間の決して明るくはない未来と、そうならないためのアドバイスを述べたものでした。

 実は、今年も何か言おうと思っていたのですが、この一年前の記事に付け加えるものは、何もありませんでした。全く同じ言葉を、新大学生に贈りたいと思います。是非、読んでみて下さい。そして、有意義な大学生活を送るために、手遅れにならないうちに自覚を持って下さい。

 この際だから、同じように気をつけてほしいことを書いた記事をもう一つ紹介しておきましょう。今、大学生になりたての人にはピンと来ないかもしれませんが、「就活に資格はいるか」という記事です。就活自体は、もう少し先かもしれませんが、大学に入って勉強しようと意欲に燃えている人が、将来のことも考えて、何か資格を取りたいと思うのは、自然なことです。自分の将来をある程度決めていて、それに必要な資格があれば、それは計画的に取っていく必要があります。しかし、そのことで大学での学習や研究が疎かになるようであれば、それは本末転倒です。本当に就職に必要かどうかは、きちんと見極めなければなりません。就職に「必要」というのと、就職に「有利」というのは違います。必要なら資格を取らなければなりませんが、取ったら有利という程度の資格は、止めた方がいい、というのが、僕の意見です。

 「大学での単位の換算についての衝撃の事実」も、新入生に関係があります。大学の授業の単位の意味についても、新入生には大事なことだと思います。何も卒業に必要な単位を取るために大事なのではありません。大学で授業をとって勉強をすることの意味を、原点に返って見つめ直す必要がある、という提言です。

 新入生もしばらくすると、授業をさぼりがちになる人が出てきます。「授業に出席するのは当たり前」は、そうならないように警告を出しました。

 大学での生活をどのように送るか、それを決めるのは、みなさん学生一人一人の自覚です。少しでも、楽な方に流れていけば、内容の薄い四年間になってしまいます。別に苦労を求めよ、と言っているわけではありません。今日やった方がいいことは、今日のうちにしっかりこなしておくこと。そうして、目の前にある、学問の府としての大学の資産を無駄に通り過ぎることなく、有効に活用して自分のものにしていってほしいと思います。


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長澤靖浩

福田先生、はじめまして。大谷大学、大学院で仏教学を専攻し、1985年に修士課程を修了した長澤と申します。その後1988年第3回暁烏敏賞。(ざーっと中略して)、2004年に著書「魂の螺旋ダンス」を上梓しました。
さて、いきなりで申し訳ないのですが、現在、チベット語のマントラについての調べごとをしております。おりいってお尋ねしたいことがあるのですが、メールアドレスなどを教えていただくことはできませんでしょうか。あるいは、一度、大谷大学のほうへお訪ねすることはできませんでしょうか。まことにぶしつけで恐縮ですが、できましたらよろしくお願いいたします。こちらのメルアドは、fkavu930@cwk.zaq.ne.jp です。
by 長澤靖浩 (2006-07-27 01:07) 

中観思想について

中観思想では、輪廻は実体的に実在する前提なのか、実体的には実在しない実在なのかがわかりません。

後者であるとすれば、キリスト教の死後と輪廻のある死後は両方とも実体的には実在しない実在として両立しうるのでしょうか。丸い四角は実在するんでしょうか。
by 中観思想について (2007-09-11 01:06) 

福田洋一

輪廻は実体的には存在しませんが、単に存在するものではあります。
by 福田洋一 (2007-12-10 15:13) 

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