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大学三年生の過ごし方 [ゼミ・教育]

 大学四年生に対する就職活動の影響について、以前「大学四年生の心理」という記事を書いた。就活は、同時に三年生の生活にも影響を与えている。しかし、四年生に対してはマイナスの影響だが、三年生に対して必ずしもマイナスとは言えない。四年生は外部からの影響であり、否応なく流されてしまうのに対し、三年生はこれからの一年をどう過ごすかを、自分で決めていける、という点で、むしろ、プラスに添加することもできるのではないだろうか。

 この一年をどう過ごすか、ということが、大学後半2年の質を左右することになる。四年になってからでは、なかなか修復はできないが、三年になった今ならば、実のある大学生活を送れるチャンスはあるのだ。

 では、どのように考えればいいだろうか。

 まず、スケジュールをしっかり頭に入れておくことだ。卒論につながる専門の勉強は三年から始まる。二年まではまだ、その学科に必要な一般的な知識を学習するが、三年からは、特定のゼミに属すことによって、特定の方向の勉強をするように専門を選択することになる。それが最終的には卒論に結実する。

 三年の前期は、その専門の分野についての一般的な理解を得るよう努めよう。卒論のテーマを考えるための背景の知識を身に付けるということだ。

 その上で後期には卒論のテーマを考えていくことになる。卒論のテーマを選ぶということは、そのゼミの専門の分野の中でも、さらにある特定のテーマの研究をする、というように、さらに領域を狭めていくことを意味する。つまり、大学生の勉強は、広く浅く、から始まり、徐々に狭く深く、に移行していく過程だと言える。最終的には卒論のための研究をすることで、最も限定されたテーマについて、深く調べ、そしてオリジナルの研究を行うことになる。

 と同時に、後期には就活のための準備も必要になる。たとえば、自分がどういう業種に就職したいか、そして就職試験のための勉強(大学受験のときの勉強を思い出そう。ただし、それほどシビアなものではない。)。本屋へ行けば山のように問題集が出ているので、どれか一冊買ってきて勉強をする。

 また就職に有利になる資格をとるのもいい。そのためには三年の前期からどういう資格をとるかを考えて準備をする必要がある。あまり一般的なものでは売りにならないので、少し難しめのものに挑戦するのもいい。テーマを決めたら、まずはそのテーマについての勉強、情報の仕入れを行う。これをやっておくと、その後の春休みに就活の面接で、卒論は何をテーマにしているのか、と聞かれたとき、具体的なことを答えられるようになる。
 
 そして、三年後期の後半、11月から12月にかけては、本格的に企業にエントリーし始める。あるいはリクナビなどに登録をし、履歴書や自己評価の書き方を練習することになる。三年後期の後半、年明けの1月から3月までは、まさに就活の最初のピークで、会社説明会に通い、面接を申し込み、最後には適性検査を受ける。

 この時点で様々な会社を回ることで、自分が何をしたいかを見極めていくことになる。この時期は大学も休みになるので、しばし卒論も忘れて就活に没頭していい。

 こうして、三年の一年間は、徐々に卒論と就活に焦点を絞っていく過程である。これをきちんとこなしていると、その後の四年生になったときに、就活の仕上げと卒論への回帰がスムーズに行えるようになる。内定がなかなか出ないと卒論に取りかかるのが遅くなってしまう。またしばらく就活で卒論の研究から遠ざかっていても、それ以前にある程度下調べが済んでいれば、復帰も容易になる。

 このように大学生活の後半2年は、卒論と就活を軸に自分の人生設計をし、そしてそれを着実に実現していって欲しいと思う。もちろん、ここまで理想的なパターンは実行できないだろうが、少なくとも以上のスケジュールを頭に入れておき、できるだけそこからずれないようにするだけでも、効果は絶大だ。真面目な人なら、それでとても充実した大学生活を送れることだろう。


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