SSブログ

オンラインで校訂テキストを編集する [XML]

 複数の人が、共同で古典のテキストを校訂したり、編集したり、注記を付けたり、といった作業をできるようにするためのツールを考える。古典のテキストだけではなく、その和訳も同じように処理できるだろう。中身は異なっても形式的には同じだと思われるので、とりあえず、テキストの方だけを考えることにする。

 もちろん、それを実現するにはいろいろなやり方が考えられる。しかし、たとえば、編集をするためのエディタまで作っていたのでは、大変だ。ということで、ここでは、XMLの勉強も兼ねて、XMLおよびXSLTとXHTMLや、せいぜいJavascriptやPHPを使う程度で実現できることを考えよう。

 まず、見通しとして二つの方向を考えておきたい。一つは、テキストに注記やページ番号などを挿入する仕方である。

 注記は、単純な注であるのか、それとも校注であるのかは、今は区別する必要はない。要は、本文のある箇所に注記の記号が表示され、注記自体は別のところに表示される。あるいはそれはリンク先に別ウィンドウで表記してもかまわない。だから、本文には注本文に対するリンクのみを挿入しておく。

 ページ番号は、直接本文に表示されていて構わない。XMLとしては、空要素、つまり<location src="ABC" page="34" line="4" />というような感じで、底本にしている本の略号、ページ番号、必要とあれば行番号を属性にする。たいてい、複数の底本を校合するので、srcで、それぞれの底本を区別する。これは、本文を表示するときに、より簡潔な仕方で表示するようにしてもいいし、場合によっては、一つの底本のみを表示したり、全てを非表示にも切り替えられるようにする。

 二つの方向のうちのもう一つは、更新履歴を残すようにすることである。僕はMS Wordは嫌いだし、あのような不便なものを研究者がメインに使うなどというのは、全く信じがたいことと思っているが、しかし、複数の人が編集した作業履歴が残されており、表示、非表示が切り替えられたり、編集以前のものに戻せたりする、というアイデアだけは、研究作業でも、それなりに意味のあることと思う。

 MS Wordのやり方が分かりやすいかどうかは疑問の余地があるが、何かそれをもっとシンプルにし、どうしても必要な履歴のみを残していけるような方法を考えられたらいいと思う。現在のところ、これといった方策が思い浮かぶわけではないので、これは今後また考えを詰めていく必要がある。

 テキストは全体を一つのWebページに表示するのではなく、いくつかのページに分けて表示できた方がいい。さらに見出しを中に挿入できて、その見出しで目次のページができ、またその見出しのあるレヴェルのところでページが分かれるようにできればいいと思う。

 そのページの分かれ目を自動的に処理するよりは、最初から入力する人がページの切れ目を指定しておいた方がいい。それために、大まかにXMLのツリー構造を書くと


 
  
abcde .... xyz 1234 ... 7890
.....
....

といった感じになるだろう。DTDはまた、別の機会に書いてみることにしたい。

 この<page>タグで、Webのページが区切られるようにする。またそれは編集の単位でもあるし、注記は、原則的にそのページの最後に表示されるようにすればよい。

 まだ、具体的には今日考え始めたことなので、できるかどうか、使いやすいかどうかは、分からない。雲を掴むような状態から、少しずつ、方向性を固めていく段階にあるのだ。

 


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。