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大学での単位の換算についての衝撃の事実 [ゼミ・教育]

 衝撃と言っても、僕が衝撃を受けたわけではなく、これを見ている大学生の皆さんにとって衝撃の事実ではないだろうか、という意味である。

 文科省の規定では、大学の講義・演習の1単位は、1時間の授業に2時間の教室外での自習(つまり予習・復習)で計3時間の学習を15週(これは半年ね。)で取れることになっている。

 普通、大学の授業は一回に2時間やっていることになっているので、1週に2時間の授業と4時間の自習で計6時間を15週やることで、2単位がもらえる。まあ、すでに2時間(これは2コマという意味ではなく、120分という時間の長さだ。)の授業が、90分に短縮されて、これで120分の授業をやったことになっている辺り、水増しっぽくなっているのだが。

 また、最初から15週授業をやるような学年歴にもなっていない。最大13週程度だろう。それにテスト期間を含めてやっと14週というところか。

 これをどう捉えるか。この規定は現実を無視している、ないしはこんなことはやってられない、あまりに現実離れした規定だ、ということもできるだろう。だが、一体どうしてこういう換算が出てきたのだろうか。何の意味もなく現実離れをした真面目一本槍の官僚が決めてしまったまま、改訂されずに今に至るまで来ているのだろうか。

 あるとき、授業のコマ数を何とか増やすために、授業時間を5分削り、昼休みを無くして、一日にできるコマ数を増やそうという案が出された。しかし、ただでさえ、90分を「2時間」の授業とサバ読んでいるのだから、さらにそれを85分で「2時間」授業とすることはできない、という文科省の指導で却下されたことがある。

 つまり、できれば、この規定を遵守する、ないしは近づけてほしいと文科省は考えているのだろう。今は、休講もできるだけしない方向にある。それでも、昔ながらののんびりした先生は、余り気にせず休講をし、また学期の最初や最後は、挨拶くらいで直ぐに授業を切り上げてしまう先生もいるだろう。東大では、学期の最初の週から授業やると、それは熱心すぎる教師として白い目で見られた。

 僕は、大病でもしない限り、休講はしない、というのは、何も文科省の指導方針に従っているわけではなく、ある到達目標に何とか近づいてもらいたいが故に時間を惜しんでいる。大事な回を休んだ学生には補講もする!! そんな大学教師は滅多にいないだろう。そもそも、お金をもらうもらわないに関係なく、講読会やサブゼミや時間外指導をしているし、1週間に1回の演習では足りないので、その間にコンピュータに触れてもらうべく、課題やテストを頻繁にやっているし、夏休みには毎週課題を出して、間が空かないようにしているのは、文科省の規定を墨守しているかのようだ。

 別に官僚の言うことを聞きたいわけではない。しかし、大学生が勉強することが仕事であり、何かの合間に授業に出ることが大学生の勉強であったわけではない、ということは、肝に銘じておいてほしいと思う。


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