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卒論のテーマを選ぶ [ゼミ・教育]

 今度大学4年生になる学生は、だいたい卒論のテーマを固めている頃だろう。ゼミの方針によっては、3年生のうちに決めているところもあり、また4年の前期に決めるところ、人によっては締め切り1ヶ月前に決める人もいる。

 最後の例は論外として、少なくとも4年生の一年間の大学での勉強は卒論のための研究を行うべきだ。卒論は論文だから、一定量の原稿を書く必要があるが、その原稿を書くためには、それに先だって、研究を行う必要がある。その研究の期間が半年くらいは必要となるはずだ。

 一方で、大学4年生の前半は就活にも力を入れなければならない。だから、この時期は就活と卒論のための研究に大部分の時間を注ぐことになる。

 それだけの重要性がある卒論であるが、いざ研究テーマを考えようとすると、何をしたらいいか分からない人が多い。それはそうだ。これまで、勉強と言えば、どういうテーマで何をやるか、全部先生がお膳立てして、あるいは学校のカリキュラム、文科省の指導要領で決められていた。内容もほとんどは先生や教科書から与えられた。

 それに対して卒論は、内容も計画も組み立ても全部自分で考えてやらないと行けない。そういう経験がこれまでなかったので、急にそれを考えよと言われても、どうしていいか分からない。

 ゼミによっては、そのような自体を見越して、3年生のうちから、いろいろなテーマについて簡単な研究をさせて準備をさせてきたところもあるかもしれない。しかし、そういう準備的な研究と卒論の研究の大きな違いは、その規模が全然違うというところにある。

 つまり、卒論のテーマを考えるように言ったときに、学生が挙げてくるのは、そういう準備的な小研究をしていようがしていまいが、せいぜい2、3週間集中したらまとめられるようなテーマなのだ。1年近く、こつこつと研究をし、仕上げていく、しかも大学でのほとんどの時間をつぎ込んで、自宅でもやって、研究し書いていく、という規模にはほど遠いのである。

 今も言ったように、それは無理からぬ事ではある。だから、テーマを考える場合に、先生と相談をする過程が必要になる。ほとんどの場合、最初に考えたテーマでOKが出ることはない。それを先生と何度かやりとりをするうちに、1年をかけて追求するテーマになるまでふくらませて行くのである。

 逆に言えば、最初はどのように手をつけたらいいか、分からない位のテーマでなければならない。最初から、先が見えているようなテーマでは、1年間の研究を積み上げるだけの規模にはならないのだ。また、これまでにないオリジナルなテーマであれば、当然、それが実際どのような結果になるかも予想できないはずだ。結論は研究した結果に出るものだ。結論が見えぬままに、研究テーマを考え、研究計画を立て、こつこつと研究していく必要がある。だからこそ、先生の指導が必要になる。いい指導者であれば、その学生に合ったテーマが選べるように指導してくれるはずだ。積極的に相談することだ。


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