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喜んでもらえるとうれしい [ゼミ・教育]

 ゼミの学生に、先生のゼミに来れて本当によかった、と言われた。これは教えている者からすると、とてもうれしい言葉だ。卒業式にはたいていそういう風に言ってもらえるが、そういう感傷的場面でなく、そう言ってもらえたわけだ。

 僕は確かに随分、学生の指導に手をかけている。全員の携帯のメールアドレスを把握し、ことある毎に全員に連絡をとり、いかなるときでもメールでの質問に応じ、卒論も進行の一々についてアドバイスをする。人によっては、五月蝿いと感じるだろうし、また過干渉だとも言うかもしれない。しかし、全員ではなくても、そうすることに答えてくれる学生がいるし、またそういう学生は、ゼミに入るまでの自分と比べて、勉強や研究に対する意欲、おもしろさが変わったと感じてくれる。

 もし僕と出会わなかったらどうなっていたか、と考えて、この出会いを喜んでくれている。つまり、それなりに努力している僕の側からすれば、その努力が報われたことになる。その喜びのために、努力していると言ってもいい。もちろん、そう言ってもらえなかったとしても、くじけることなくエネルギーを注ぎ続けはするだろうが、それでも、暖簾に腕押しでは、やはり一抹の寂しさを感じるだろう。

 そこまでではないにしも、僕は年度の最後に授業の感想を書いてもらうことが多い。そこでも、何らかの反応を期待し、それを読むのを楽しみにしている。しかし、そういう感想は、必ずしも手放しで喜べるわけではない。学生はどこかで教師の期待を感知して、それに副った「答案」を書いているきらいがあるのだ。もちろん、衷心から書いてくれている学生もいる。しかし、普段の授業態度と比して、少し殊勝すぎる感じがする。しかし、普段の会話の中でなされた発言は、心からのものだから、とりわけ感慨深いのだ。

 学生に心から喜んでもらえるために、僕はがんばっているのである。


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