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PowerPointプレゼン作成を黒板で [ゼミ・教育]

ゼミで学科のオフィシャルWebサイトを作っていて、ほぼ完成(内容が完成ではなく、とりあえず公開予定のものが揃ったということ)に近づいてきたので、8月1日のオープンキャンパスで、そのMakingをプレゼンしようと考えた。もちろん、僕がプレゼンするのではなく、学生の手作りWebサイトなので、そのmakingも学生に作ってもらうことにした。

 まだ作業中の人もいたので、手の空いた二人を連れてきて、ブレーンストーミング風に、ホワイトボードの前でマジックを持たせ、どういう風にプレゼンするか、そのアイデアをホワイトボードの上に書いていくように指示した。メイキング・オブ・Webサイトだから、基本的には、作成の動機や過程、成果を分かりやすく提示できればよく、画像は直接Webページを見せればいいので、とりあえず、文字で説明することにした。

 そうしてものの10分か15分もすると、一応のアウトラインが出来上がっていた。二人はいろいろ雑談風に話をしながら、思いついた言葉などをホワイトボードに書き、矢印で進行を書き、また消したり書き足したり、向きを変えたり、というように試行錯誤して、まとめていったようだった。(任せていたので、僕はサイトのファイルの整理やアップロードをしていて、遠目に見ていただけ。)

 そして、今度はそれを元にPowerPointの書類を起こしていった。アウトラインがあるので、文字によるプレゼンファイルは、あっという間にできあがったし、軽快な展開になっていた。

 大学導入の科目で、一年生にブレーンストーミングやKJ法を教える授業が新設されたことは、これまでのブログで書いてきたが、このゼミ生は3年生で、当然その授業を受けていない。しかし、やっていることは、まさにその導入の授業で教えようとしていたことの簡略版だったと言っていい。

 実はこのゼミ生には、昨年度と今年度にKJ法の応用のようなグループ学習を実験的に導入していた。去年はあまりうまく行かなかったが、今年はゼミ内という気心の知れた仲間でやったせいか、とりあえず形だけはスムーズに行って、プレゼンも作ることができたが、内容は必ずしも満足できるものではなかった。

 それが、今回は簡単に、あっという間にプレゼンのアウトラインというか、言葉の部分ができてしまった。ホワイトボードで、書き直しができる、ということが良かったのかもしれない。またこれをパソコン上でやっていたら、一覧性が悪いので、つまりプレゼン全体の流れを見渡せないので、やはり全体の纏まりがなくなっていたかもしれない。

 ずっと前にも書いたことだが、手書きの効用というのがある。プログラムを作るときも、Webページを作るときも、手書きでラフスケッチをすることで、全体像を掴みやすいのである。こういう手法はペーパー・プロトタイピングとも言う。それと、ブレーンストーミング風の雑談から発想、そして矢印を使いながらの流れや展開の図示というKJ法的な要素、これらが相まって、うまくプレゼンを作ることができたのだと思う。

 もちろん、自分たちが辿ってきたことを説明するということで、新たな発想を提示する必要がなかったし、よく内容を知っていることをまとめるだけだったので、作りやすかったということもある。テーマによっては、簡単にアイデアが出ないので、ホワイトボードを前にしても、白いままになってしまうことも考えられる。だから、このペーパー・プロトタイピング的なやり方が方法として優れている、とまで言えるかどうかは分からない。

 しかし、テーマが難しい、あるいは身近でない場合に、どういう方法を用いるかは、また別の問題だ。つまり、まず調査をしてそのテーマについて慣れ親しむことが必要だろう。しかし、その後でそれをまとめる段階では、黒板やホワイトボードを前にして雑談をしながら話をまとめていくのは、とても有効な方法ではないだろうか。


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